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Komorebi Houseおすすめ絵本や昔話の紹介ブログ。
将来の夢の絵本店の名前をブログ名にしました。 子どもにも大人にも喜んでもらえる絵本の店が理想です。 木漏れ日の下でほっと一息、ついていって下さい。 |
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赤毛のアンの宝石箱
[ 「赤毛のアン」 ]
JUGEMテーマ:オススメの本 『赤毛のアン』のファンの方なら、是非とも読んでみたいのが、この本『赤毛のアンの宝石箱』です。 題名に相応しく、宝石箱のような、宝物が一杯で、実に盛り沢山の内容です。 第一章は、『赤毛のアン』シリーズの本の紹介や作者モンゴメリの紹介。 アンの物語の生まれた背景が分かります。 第二章では、アンの住んでいたグリーン・ゲイブルズやグリーン・ゲイブルズの周りの様子を詳しく紹介しています。 まるで、アンが本当にそこに住んでいたかのように感じられます。 三章では物語の中で起こった主な出来事を年表にまとめ、実際に起こった歴史上の出来事と比較させているのが興味深いです。 さらに、四章、五章と進むにつれ、当時の生活を学校生活、食生活(特にお茶の時間)、小物や衣類、庭の花など、様々な日々の暮らしの様子が、素敵なイラストと共に紹介されています。 特に五章のお茶の時間に出された、美味しそうなケーキやクッキーがレシピとともに紹介されているので、お菓子作りにも役立ちます。 なんといっても、アンシリーズに出てくる食べ物は、思い浮かべるだけで、お腹の虫が鳴くほどですから、アンファンならずとも、楽しめます。 手作りの小物も作り方とともに紹介されていて、手芸が苦手の人でも作ってみたくなります。 こんなに盛り沢山の内容ですが、カラーのイラスト入りで、分かりやすく書かれているため、小学校高学年から、中学生、高校生は勿論、大人にも嬉しい宝石箱と呼ぶにふさわしい本です。 これを読んだら、すぐにもアンの世界の主人公になれそうです。 そして、現地に行ってみたくなります。 勿論、現地に行く予定のある方は、行く前に読むのがお薦めです。 ただ、初版の後は何版か出ておりましたが、現在は手に入りにくいようです(確か、重版されていない)。 プリンス・エドワード島では、英語版は売られていたのですが…。 絶版のままだとしたら、残念です。
ブログを始めて1年目:『アンの娘リラ』
[ 「赤毛のアン」 ]
JUGEMテーマ:オススメの本 パソコン音痴の私が、ブログを始めて今日で、一周年を無事に迎えることができました。ここまで、続けてこられたのは、読んで下さる方がいて、コメントや励まし、時には質問をして下さる方がいてくれたお陰だと、感謝しております。 1年前は休職中で、出版100周年を迎えた『赤毛のアン』の舞台になった、プリンス・エドワード島に行くことを計画していた時期でもありました。 好きな絵本や児童書の紹介、『赤毛のアン』に対する想いを書いていかれたらと、思って始めたブログなので、一周年の今日はアンシリーズの中から選んだ本を紹介したいと思います。 『アンの娘リラ』は、赤毛のアンシリーズの中では、最後の作品(10巻目)であり、主人公もアンではなく、末娘のリラになっています。 15歳の誕生日を目前にしたリラは、母親であるアンに言わせれば「家の子どもたちの中で一人だけ野心を持ち合わせておらず、愉快にすごすことだけが望みの己惚れ屋」で、これからの人生に対して輝くばかりの憧れを持っていました。 リラにとって、大人の世界へのデビューとなる記念のダンスパーティの日、英国がドイツに宣戦布告をし、第一次世界大戦の影響がリラたちにも降りかかってきたのです。 リラの住む町は戦火の被害にあった訳ではありません。 戦争がおこなわれていたのは、遠く離れた場所です。 でも、お兄さんたちを次々と戦地に送る苦悩や、故郷に残された女性、妻であったり、婚約者であったり、妹や友人であったりの立場での苦悩を、少女から大人へと成長する時期のリラの言葉で静かではありますが、切実に訴えています。 自然な言葉で戦争に対する女性の想いを表している作品といえます。 アンシリーズの中でも好きな作品のひとつです。 リラは、最初は気まぐれな少女のようにも思えましたが、辛抱強く、意思のしっかりとした女性へと変わっていきます。 また、この物語の中に出てくる、犬のマンディは、出征した主人(リラの一番上のお兄さん)を待って駅で何年も過ごすという、ハチ公物語(アメリカ版の映画『Hachi』も公開中ですが)を思わせる、内容が含まれています。 『赤毛のアン』を読んだ事のない人でも、独立した物語として読める内容になっています。 アンとリラの想いを忘れたくなくて、今日から読み直し始めました。
「赤毛のアン」シンポジウムに参加して
[ 「赤毛のアン」 ]
ブログの中で紹介した 「赤毛のアン」のシンポジウムに行ってきました。思っていた以上に奥の深い有意義なシンポジウムで参加してよかったと思っています。
まず、参加前は知らなかったのですが、このシンポジウムが人権週間の活動の一環でもあった事です。学べることが当たり前のような日本で、初等教育さえ受ける事が出来ない地域があることを考えることも、目的の一つだったそうです。会場で売られていた、アングッズや手作り品、ケーキの売上と、講演者の方々の書籍売上の印税分は、「あしなが育英会」にそのまま寄付されるそうです。 大学生の学生さん達が、勉強のかたわらで何ヶ月もかけて一生懸命準備をし、大盛況に終わったことに、感動致しました。実行委員の皆さん本当にお疲れ様でしたと、改めてお礼を言いたい気持ちです。 なぜ、学生さん達が『赤毛のアン』を選んだのかと私なりに考えたのですが、『赤毛のアン』が、出版100周年という記念すべき年だったことだけでないでしょう。物語の中に込められた作者モンゴメリのメッセージの中には、多くの人たちが持っているような夢いっぱいの少女の物語だけではなく、社会的、文学的な観点から人権、教育、その他多くの事が含まれていることを考えるのに、ふさわしい物語だと考えたのではないでしょうか? 村岡恵理氏は、祖母の村岡花子がなぜ、戦火の中で危険を冒しながらも『赤毛のアン』を翻訳し、防空壕にまで持って逃げ、原稿を守ろうとしたのかなどを、孫の視点から話して下さいました。大変な時代だったからこそ、若い人たちへの未来への願いを込め、人が生きている証、喜びを伝えたかったのでしょう。村岡花子は生涯、プリンス・エドワード島に訪れることなく亡くなってしまったとのことですが、ライフ・ワークでありアンがあまりにも身近だったからこそ、思い入れの強い現地に訪れるのは怖かったのかもしれないなと、私は感じました。 作者モンゴメリの孫であるケイトさんは、トロントから来日され、自分が産まれる前に亡くなった祖母モンゴメリへの想いと、作品への想い、そして『赤毛のアン』が世界中の多くの人々、特に日本人に愛され続けていることへの感謝の気持ちを話して下さいました。なぜ、100年以上も前に書かれた物語が今でも新鮮なのか?モンゴメリの人間的魅力の深さを改めて感じました。 赤松佳子氏のお話のテーマは、「永遠の赤毛のアン」。そう、『赤毛のアン』は、100年以上経っても決して古くなることのない、永遠のメッセージを与え続けてくれているのだなぁと、思いました。古典文学になってほしいものです。 松本侑子氏は着物姿で登場して聴衆を眼で魅了された後、『赤毛のアン』に隠されている英米文学からの引用のメッセージを、例をあげながら説いて下さいましたが、時間の関係で一部のみに終わってしまったのがとても残念でした。知れば知るほど、アンの物語のメッセージは奥深いものなのですね。松本氏の著書『赤毛のアンへの旅』と、『赤毛のアンに隠されたシェイクスピア』は、私も読みましたが、アンのファンには是非、読んで欲しい本です。
「赤毛のアン」シンポジウム、その2
[ 「赤毛のアン」 ]
先日、ブログで紹介した「赤毛のアン」のシンポジウムですが、実行委員は京都外国語大学の学生たちが中心となって頑張っているという記事を読みました。実行委員の代表は2年生の学生さんだとか。
「かわいい少女の物語としてだけではなく、人権や教育など作者が込めたメッセージを考えるきっかけにしてほしい」という、思いがあるシンポジウムだそうです(こちらを参照して下さい)。 シンポジウムのゲストの顔ぶれを考えても、このシンポジウムに対する意気込みが伝わってきます。 Kate Macdonald Butler さんは、『赤毛のアン』の作者、モンゴメリの孫。 村岡恵理氏は、日本に初めて『赤毛のアン』を紹介した村岡花子の孫。 松本侑子氏は、著書「赤毛のアンへの旅 秘められた愛と謎」「赤毛のアンに隠されたシェイクスピア」等の著者。ただ、本を読んだだけでは分からない、赤毛のアンの物語の中のメッセージを解き明かして日本で紹介してくれた最初の方。「NHK3ヶ月トピック英会話」の赤毛のアンへの旅で講師をされていた方といっほうが馴染みがあるかもしれません。 12月7日といえば、明後日です! ぜひ、お近くの方は行ってみて下さい。 12月7日(日) 12:00〜17:00 京都外国語大学 森田記念講堂 詳細はコチラです
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