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Komorebi Houseおすすめ絵本や昔話の紹介ブログ。
将来の夢の絵本店の名前をブログ名にしました。 子どもにも大人にも喜んでもらえる絵本の店が理想です。 木漏れ日の下でほっと一息、ついていって下さい。 |
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ハンス流の幸せ♪
[ 昔話 ]
昨年の10月にグリム童話の『しあわせハンス』の記事を書きましたが、なぜか最近になって急に、「しあわせハンス」の検索でブログを訪れてくれる方が増えてきました。
小石投げの名人タオカム
[ 昔話 ]
JUGEMテーマ:昔話 以前、一度、紹介したことのある『小石投げの名人タオ・カム』は、ストーリーテリングとして覚えたお話しの2作目です。「子どもに語るアジアの昔話(2)」に収められている作品です。このお話しはラオスの昔話です。 主人公のタオ・カムは10歳の男の子。両足が不自由で歩くことができず、その上、孤児でした。食べる物は親切な人が分けてくれたり、村の子どもたちも一緒に遊んでくれたりと、決して暗さは感じさせられません。 さて、タオ・カムは自分一人では動けないので、地面に落ちている小石を拾って飛ばすことを毎日繰り返していました。そのうちに、どんな的にでも命中させられるようになり、ついに、素晴らしい事ができるようになります。 ある日、村の子どもたちの作ってくれた車輪の付いた台に乗って、大きなバニヤンの木の下に連れて来てもらったタオ・カムは、小石を拾うと、大きなバニヤンの1枚の葉っぱをめがけて次々に、飛ばします。石を飛ばし終わると葉っぱにゾウの形をした穴がくり抜かれていたのです。次の葉っぱには羊が、その次には水牛がくり抜かれました。 葉っぱの穴を通して太陽の光が差し、地面に動物の形が映し出され、風が吹くと地面の動物も踊って見えました。 そんな、ある日王様の行列が通りかかり、木の下で一休みしていました。その時、地面に踊っている動物の影を見つけ、驚いて上を見上げて葉っぱにくり抜かれた模様を見つけます。木の陰に隠れていた、タオ・カムはどうやって、葉っぱに模様をくり抜いたかを話し、王様の御殿に連れていかれます。 実は王様は会議の時にいつも一人で喋りまくる大臣の話を止めさせたいと、作戦を考えていたのです。それは、大臣がしゃべり始めたら、カーテンにあけた小さな穴から小さな土の粒を飛ばして大臣の口に入れるというものでした。 王様のこの作戦は見事に成功し大臣もそれまでの自分の態度を反省します。タオ・カムは王様の御殿に住むようになり幸せになったというお話し! 何と言っても、タオ・カムがバニヤンの葉っぱに動物の形をくり抜く場面と、動物の影が地面で踊っている場面は印象的です。 映像がイメージしやすいことでお話しを覚えやすいと思い、選びましたが、小学校の4年、5年生のクラスで語るとどちらでも好評でした。 ブログ名の「Komorebi House」の木漏れ日は実はこの昔話のイメージから取っています。
おんちょろちょろのねずみ経
[ 昔話 ]
JUGEMテーマ:昔話 ストーリーテリングに挑戦してみたいと思った私が一番初めに覚えたお話しは『ねずみ経』でした。ねずみ経は絵本や紙芝居にもなっていますし、昔話としても、いろんな本に載っていますが、私がテキストとして使ったのは、お気に入りの「子どもに語る日本の昔話(2) 」です。一度、子どもに読んで聞かせたら、大うけでそれ以来、何度も読まされているうちに、ある程度は自然に覚えてしまったので、あまり苦労がなく覚えられました。「昔むかし、山の中の一軒家に、ばばさまが一人で住んでおった。」 ある日、道に迷った若い旅の坊様が、ばばさまの家に泊めてもらいます。すると、ばばさまは、その日が49日の法事の日だが、お寺の和尚さんが来てくれないので、お経をあげてほしいと頼みます。 お経をよく覚えていない坊様は、ねずみが出てきたのを見て、とっさに 「おんちょろちょろ 一ぴき出てこられそろう」 と、お経の調子で唱えます。 それからは、ねずみの行動にしたがって、お経を続け、後ろに座って真似をしていた、ばばさまもすっかり、お経を覚えてしまいます。それからばばさまは、毎日、お経をあげるようになりました。 ある晩のこと、ばばさまの家に入ろうと思っていたどろぼうは、ばばさまのあげるお経を聞き、大慌てで逃げ帰ってしまいます。 その訳は…??? 楽しいお話しで比較的幼い子でも楽しめるお話しですが、大人にも人気があります。 旅の坊様はにせものだったり、どろぼうも2人だったりと、本によって少し、内容に違いはありますが、ばばさまのお経が知らない間にどろぼうを仰天させ、ばばさまを救っていたという展開は同じです。笑えるお話しでどろぼうが逃げ出すところはスカッとする昔話です。
語りの魅力
[ 日々の出来事 ]
十年以上も前の事ですが、お話し会等のグループに所属したり、いろんな場所でお話しの活動をしている人たちが集まって開催した、語りの発表会に参加したことがあります。何人かの語り手が得意のお話しを語ってくれたのを聞き、すっかりその魅力に取りつかれました。
耳でお話しを聞くことが、こんなにも心地よいということを初めて知りました。語り手を通して風景の映像が目に浮かび、人物が活き活きと動きだすのが見えてくるようなのです。 語り手は決して大袈裟な話し方をしているのではありませんでした。むしろ、淡々とした話し方だったのに…。まるで、魔法のようでした。 自分もいつか、こんな風に語れるようになったらいいなぁ〜と、思い「ストーリーテリング」についての本を読んで自分なりに勉強し、いくつかのお話しを覚える事にも挑戦してみました。 「お話しは丸暗記や暗誦であってはならない」 「語り手は物語を心の中で絵にできなければならない」 「イメージが描けなければ、活き活きとした語りはできない」 そうした事に注意を払いながら、好きなお話しを選びました。自分が好きなお話でなければ、心を込めた語りは出来ないと思ったからです。 結局、覚えたお話しの数はいくつもありませんでした。そのうちに、語る機会もなくなってしまい、ほとんど忘れてしまいました。でも、機会があったらもう一度きちんと勉強してみたいなぁと思っています。
12の月のおくりもの
[ 昔話 ]
JUGEMテーマ:昔話 寒い季節になると語りたくなるお話しにスロバキアの昔話、『12の月のおくりもの』があります。このお話しは絵本にもなっていますが、私のお薦めは、東京子ども図書館出版の「エパミナンダス」に収録されているものです。2人の娘と暮らしている女が、実の娘ばかり可愛がって、継子をいじめるよくある昔話のパターンで始まります。 姉のホレーナと継母は、美しくて気立ての優しい妹のマルーシカが憎らしくてたまらず、家を追い出すために、真冬の寒い日に森でスミレを摘んでこないと家に入れないと言って、雪の深い冬の森にマルーシカを行かせます。深い雪に埋もれ凍えそうになった時、火の明かりが見えます。近付いて行ったマルーシカは大きな焚き火の周りに座っている1月から12月までの12人の月の精に出会い、森に来た訳を話します。 可哀想に思った12月の月の精が持っている杖を3月に渡すと、3月は焚き火の上で杖を振りました。すると、みるみる雪が溶けて春が来るのです。マルーシカは喜んですみれを摘んで帰ります。 ところが、翌日にはいちごを摘んでくるようにと家を追い出され、再び12の月の精に助けられます。 その翌日はりんごを取ってくるようにと言われます。やはり、マルーシカは12の月の精に助けられますが、そのりんごがあまりに美味しかったので、自分でりんごを取りに行ったホレーナと心配して探しに行った継母は、雪に埋もれてしまいます。 2人が帰って来なかったのでマルーシカは家を継いで結婚し幸せになったところでお話しは終わります。 私がこのお話しが好きなのは、深い雪に覆われた冬の森がみるみるうちに、春や夏、秋に変わっていく場面です。ストーリー展開もドラマチックで、景色が目に浮かんでくるようです。 お話し会などで昔話をする時、語り(ストーリーテリング)と言って、覚えたお話しを本を読まないで語るという方法があります。聞き手の反応が分かりやすく、文字を追って読むのではなく、語り手がストーリーを追いながら語るので、お話しが活き活きとします。 ただし、物語を覚えなくてはならないので、語る側の意思が必要でいつでもどこでも、誰でもというわけにはいかないのですが…。私はきちんと講習を受けて勉強したわけではありませんが、ストーリーテリングについて書かれた本を読み、少しだけお話しを覚えました。そのうちのひとつが、この「12の月のおくりもの」なのです。 せっかく覚えても語る機会がないとすぐに忘れてしまい、今すぐに語れと言われてもできませんが、以前小学校の4年生、5年生のクラスで語った時は真剣な顔をして聞いてくれました。語りの魅力はまた今度、記事にしたいと思います。
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